ドリアンの栄養と健康効果

ドリアンの特徴

ドリアンは1本の木で年間最大200個程度が収穫されます。実は灰緑色で、外皮は革質、全体が非常に硬いトゲ覆われており、素手では持つことができません。


その中は5室に分かれていて、各室に2~3個の種子が入っています。可食部には甘い香りも漂っていますが、それと共に、玉ねぎの腐敗臭のような非常に強烈な臭いも放っています。


この臭いですが、香り成分として分かっているのは、エステル、アルコール、アルデヒドに属する26種類の揮発成分、8種の硫黄化合物です。強烈な臭いの元は硫黄化合物(臭い成分の一つ)が核となっており、それにいろいろな臭い成分が絡み合っています。


臭いはさておき、食べられるのは、種子の周囲のクリーム状の部分です。ただし、果実全体からみた可食部分は割合が少なく、高価な果物となっています。種子も焼く、茹でるなどで食べることが可能です。ただし、実際の種子の食用はごく稀で、あまり一般的ではないようです。


実はドリアンの歴史は相当に古そうで、南アジア地域では太古の昔から食べられていたと考えられます。そしてドリアンが世界に広まっていったのは17~18世紀頃のようです。日本への輸入についてはいつ頃スタートしたのかは不明確ですが、現在はタイ、インドネシア、フィリピンなどから生果、冷凍果肉共に輸入されています。


ちなみに日本での栽培ですが、沖縄県でドリアンの木が植栽され、開花まではしても、結実に至るのは非常に稀だということです。


ドリアンの強烈な臭いについては、最近、タイで「モントーン」という臭いを抑えた改良品種が増えることで、多少やわらいでいるようです。